オリシャ・オコ
オリシャ・オコ · オコ · Orisha Oko
ヨルバの農耕のオリシャで、白いヤムイモの新しい収穫と結びつく。祭でこの神に最初のヤムを捧げてはじめて人が食べることを許される。豊穣を司ると同時に妖術と戦う神でもあり、不作が妖術によるとされた観念に対応する。
解説
概要
オリシャ・オコ(ブラジルではオコとしても知られる)は、ヨルバの宗教で崇拝されるオリシャである。
伝承によれば、死して神格化される前は、強い狩人にして農耕の神格であり、また妖術と戦う者であった。
白いアフリカ・ヤムイモの年ごとの新しい収穫と結びつけられる。神々のうち、オーシャ・オギヤンとシャンゴの親しい友であり、また一時はイエマンジャの夫でもあったとされる。
なお本サイトの分類では、アフリカの体系に含めて扱う。
新ヤム祭
ヤムイモは西アフリカの主要な作物であり、その新しい収穫を祝う祭は、ヨルバとイグボの双方で最も重要な年中行事の一つである。
新ヤムが収穫されるまで、その年のヤムを食べることは禁じられた。祭でオリシャ・オコに最初のヤムを捧げてはじめて、人が食べることを許される。
豊穣と妖術。 オリシャ・オコは、豊穣を司ると同時に、妖術(アジェ)と戦う神である。
ヨルバにおいて、不作は妖術によるとされることがあった。豊穣を守ることは、妖術を退けることでもある。
図像
その象徴は、鉄の杖と、二つに割った瓢箪である。
祭祀において、赤と白の縞の意匠が用いられる。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、オコの図である。
農耕の神が妖術と戦うという構成が、この神を規定する。作物が実るか否かは、自然の条件だけでなく、人の悪意にも左右されると考えられていた。
関わる神格・伝承
シャンゴの友。イエマンジャの夫であったとされる。
ブラジルのカンドンブレにおいて、オコの信仰はほとんど残らなかった。農耕の神が、都市化した奴隷の社会で伝えられにくかったためとみられる。
文化的足跡
新ヤム祭(イリ・ジ、イワ・ジ)は、今日もナイジェリアで広く営まれている。
なおこれらの宗教は今日も信仰されている生きた伝統であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。