アンデスの宇宙観では、世界は天上のハナン・パチャ、地上のカイ・パチャ、地下のウク・パチャに分かたれる。インカ神話の体系でこの領域と最も強く結びつけられるのがスーパイである。ウク・パチャ(ケチュア語 uku pacha「内なる世界」)は死者の赴く領域であるとともに、種子が芽吹き水が湧き出す生成の場でもあり、単なる罰の場所ではない。年代記編者はしばしばこれをフリン・パチャと混用し、インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベガは「悪魔の家」と訳してキリスト教の地獄に重ねた。近年の研究は、この一元化が布教の都合によるものであり、本来の地下界が豊穣と死の両義を帯びていたことを指摘する。
GLOSSARIUM · UKU PACHA