戦国期の楚(南方)に発した韻文と、その系譜に連なる作品を集めた詩集。後漢の王逸が注を付した形で伝わる。中国神話にとって重要なのは「天問」篇で、天地の成り立ちから聖王の事績までを百七十余りの問いとして次々に投げかける。答えを書かないため、当時すでに知られていた伝承を裏側から映し出す資料となる。共工が天柱を折った話、月に何がいるのかという問いなどがここに見える。ただし語句が短く難解で、「顧菟」を兎と読むか蟾蜍と読むかのように、解釈そのものが争点になることも多い。
GLOSSARIUM · CHUCI