3月5日、帝国各地のイシス神殿から海や川へ、模型の船を担いで運んだ祭。さまざまな扮装と聖具を連ねた祭司と信徒の行列で知られ、航海の安全を祈願した。ローマの食糧はエジプトなど属州からの穀物船に依存しており、冬に閉ざされていた海が再び開く季節の始まりを画す祭でもあった。ローマの暦は1世紀にはすでにこれを記録している。祭はキリスト教が優勢になったあとも6世紀まで続いた。宗教的な意味が忘れられても習俗としては残り、アルフェルディは中世の謝肉祭で船の模型を運ぶ慣わしをこの祭の名残と論じている。
GLOSSARIUM · NAVIGIUM ISIDIS