シュメール語でクル・ヌ・ギ(kur-nu-gi₄)、アッカド語でエルツェトゥ・ラ・ターリと呼ばれた冥界の別称。地の下に広がる暗く乾いた洞のような場所とされ、そこに降った者は二度と戻れない。死者の食物は乾いた塵、飲み物は濁った水であり、生者が墓に注ぐ献水だけが渇きを癒すとされた。生前の行いによって扱いが変わるという観念は乏しく、裁きも報いもない。この呼び名は、イシュタルの冥界下りをはじめとする物語の冒頭で、これから語られる場所の性格を一語で示す働きをした。
GLOSSARIUM · LAND OF NO RETURN