ブリテン諸島の民間伝承に広く分布する、黒い妖犬をめぐる伝承の総称。夜道・墓地・十字路・橋といった境界の場所に現れ、燃えるような目を持つとされる。多くは死や災いの前触れとみなされるが、旅人を守って歩く型も伝わる。地方ごとに名が違い、イングランド北部のバーゲスト、イースト・アングリアのブラック・シャック、マン島のモーゼ・ドゥーグ、ウェールズのアンヌンの猟犬(クーン・アンヌン)などが知られる。単一の起源をもつ体系ではなく、犬の姿をとる怪異という共通点で括られた括りである。
GLOSSARIUM · BLACK DOG