1829年、カルナックのコンス神殿脇の小祠から見つかった黒色砂岩の碑(ルーヴル美術館 C 284、222×109センチ)。ベクテンの王女ベントレシュが病に倒れ、コンスの神像が遣わされて悪霊を追い払ったと28行で語る。舞台はラメセス2世の治世23年に置かれるが、文体と綴りは制作がはるかに下ることを示しており、初期プトレマイオス朝とする説と、対ペルシアの宣伝文書として第27王朝に置く説とが並び立つ。「ベクテン」の地名もバクトリアとも、ヒッタイトの地の綴り崩れともされて定まらない。癒す神としてのコンスの名声を伝える資料である。
GLOSSARIUM · BENTRESH STELA