後漢の王充(27年〜約100年)が著した全三十巻の評論。天は意志をもって人に応えるのではなく、事象は自然の気によって起こると論じ、当時流布していた俗信や瑞応・災異の説を項目ごとに検証して退けた。是応篇は、聖王の世に現れるとされた瑞祥を取り上げて論駁したもので、獬豸が罪人を角で突くという説もここに引かれている。伝承の内容を伝える資料でありながら、その伝承への批判として書かれているため、記述をそのまま信仰の記録として読むことはできない。中国古代の思想史において、批判的な検証の姿勢を示す代表的な書物とされる。
GLOSSARIUM · LUNHENG